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​試運転を行なうWest Express 銀河(写真ACより)

京都・大阪と山陰方面とを結ぶJR西日本の夜行列車『WEST EXPRESS 銀河』。今年11月までこのルートを走る夜行列車として運転されたあと、12月からは山陽方面への昼行列車として運転されます。

ところがこの昼行運転が終わる来年4月以降の運転計画は立っていません。

そんな中、和歌山県の新宮市などが銀河を和歌山県南部へ運転するようJR西日本和歌山支社に要望したというニュースがNHKより入ってきました。


報道によれば、要望は新宮市のほか那智勝浦町など和歌山県南部のあわせて7の市町村と和歌山県が合同で行ったもので、新宮市の田岡市長が代表でJR西日本和歌山支社を訪問、同冨本支社長にその旨要望したということです。

『銀河』は117系電車を改造したものですが、同形式の電車は昨年まで和歌山〜紀伊田辺間で運転されており、紀伊田辺以南についても電化方式や保安装置が同じであることから、運行は現実的です。

また、夜行、昼行の別は明らかにされていませんが、仮に夜行運転だとしても京都から新宮までは普通に走って5時間弱はかかりますから、途中で時間調整を行いながら走れば時間も不都合ではありません。

あとはJR西日本の側がどのように判断するかですが、過去には運行開始前に『銀河』を取材した鉄道チャンネルさんが「今後も半年ごとのスパンで他の方面へ運行したり、また週ごとなど短いスパンで行先を変えるような柔軟な運用もできれば、と方向性を示唆されました」(https://tetsudo-ch.com/10021709.html/amp?__twitter_impression=trueより引用)と報じるなどしています。

少し触れましたが、117系は直流電化のため非電化区間や交流区間に乗り入れることはできません。この時点で北近畿から鳥取方面や北陸方面などは除外されることになりますから、この方向性を示唆するにあたっては直流電化で観光路線としての側面を持つきのくに線も当然視野に入れていると思われます。

とすれば、『銀河』の紀南方面への運転というのはかなり現実的なものとなるのではないでしょうか。

いずれにせよ、今後の関係自治体やJR西日本の動きに注目です。