新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

さて、昨年末私は金沢から大阪へ帰る特急サンダーバードに乗車しました。その際に車両の不具合が発生し、車両確認の場に遭遇しましたのでその様子をご紹介したいと思います。

乗車したのは年の瀬迫った12月29日。臨時の特急サンダーバード92号でした。金沢発車時には定刻でしたが、能美根上駅付近で急停車。「前方の信号機が突如赤に変わった」との放送があり信号故障による長時間の見合わせも覚悟しましたが結局大ごとではなかったようで10分程度で運転再開。ほっと胸を撫で下ろしました。結局大阪には1時間弱も遅れて着くとは知らずに…

列車は10分の遅れを保ち北陸本線内を走行。長い北陸トンネルを抜けて敦賀へ到着しようとしたとき、車内の照明や空調、案内モニタなどが非常用の照明をのぞき全て消灯しました。

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ただしこの北陸トンネル内には架線からの電気の供給が途絶える交直セクションがあるためこれ自体は直ちに不具合ではありません。実際車掌さんからも「車内の照明が消灯しているがこれは架線の切替え区間を通過しているためであり運転に支障はない」とのアナウンスがありました。

ところが明らかにセクション区間を過ぎ、敦賀駅に入線しても電気は消えたまま。敦賀駅に停車して開扉するところまでは何とかなりましたが、案の定ここで車両の確認をするとの案内。

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車内から見た敦賀駅の様子です。通常昼行列車が照明を落として駅に入線することはないので、暗い車内から見た敦賀駅はとても珍しい光景です。

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しばらくすると、「一旦ドアを閉め、車内の非常灯も全部落とす」という案内が。まもなくして車内は非常灯も含め一切の電気が絶たれました。


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敦賀駅はさらによく見えるようになりました。まるで寝台列車から見る眺めのようです。

またこのとき頭上で何か音がしていました。パンタグラフを一旦下げていたのでしょうか。

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数分後、また非常灯だけはつきました。

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敦賀駅での運転見合わせから25分ほどしたでしょうか、ようやく車内の電気がつきました。ただし車両の確認は継続するとのこと。


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そうこうしてるうちに後続のしらさぎ62号米原行きが発着番線を変更して向かいののりばに入線してきました。


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しばらくしらさぎが停車していましたが、サンダーバード92号側では何の案内もなくしらさぎが先に発車していってしまいました。

帰って調べたところもしこのしらさぎに乗り移り米原から新幹線で大阪まで向かっていればこのサンダーバードで向かうより20分ほど早く着いていたようで、だったら急乗承(乗車後の急行、特急が遅れている場合にほかの列車に振替えること)を認めてくれればよかったのにと思います。

もっともこの時点でしらさぎも遅れており、このサンダーバードもすぐ発車できるかもしれないという中にあっては仕方ないことだというのは分かりますが…


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さらに隣のホームには続けてサンダーバード34号大阪行きが入ってきました。金沢は92号より20分遅くの発車ですが、追いつかれてしまいました。

この段階では92号の車両確認の終了も見えていたようで、「現在のところこの列車(92号)が先に発車する予定」との案内がありました。

結局92号は50分程度遅れて敦賀を発車、そのままの遅れをもって大阪に着きました。

旅の最終盤だったので後ろの旅程が狂ったということはなく、むしろ珍しい経験をしたと思います。