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大回り乗車といえば、JRの大都市近郊区間で行なうのがふつうですが、近鉄でも特定の区間で大回り乗車を行なうことができます。

これについては過去にも実行して取り上げているのでそちらに譲るとして、今回は道中で観光特急『しまかぜ』に乗車しましたので、ご紹介したいと思います。

【目次】
5.まとめ

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1.河内永和から普通電車で生駒へ

近鉄の大回り乗車もJRと同じで、環状線1周を超えるとアウトです。ですから、必然的に始発駅は布施以東となります。

今回は上りのしまかぜに乗るということで、布施から奈良線で1駅東の河内永和をスタート地点とします。

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​河内永和駅の駅名標(近鉄河内永和,2680.7.2)

ここのところ新大阪の駅名標がトップに来ることが多かったので、新大阪どころかJRですらない駅名標がくるのは新鮮ではないでしょうか(笑)


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​普通大和西大寺行きの阪神1000系(近鉄河内永和,2680.7.2)

今回乗車したのは阪神車でした。
列車は河内永和から先各駅に停まります。大和西大寺まではかなりありますが、終点まで先着です。

実際には途中で待避があるのですが、通過の快速急行ということで乗継ぎはできません。


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​生駒駅の駅名標(近鉄生駒,2680.7.2)

電車は30分ほどで生駒に着きました。この駅から特急に乗ります。
先述のようにこの普通電車が大和西大寺まで先に着くのですが、この区間で特急に乗ろうが乗らまいが料金は変わらないので、だったら乗ろうぞやということです。


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​生駒線ホームの駅名標(生駒,2680.7.2)

特急の発車までは時間があったので、生駒駅で色々と観察しました。
生駒には奈良線のほかに王寺へゆく生駒線と地下鉄中央線と相互直通運転を行なっているけいはんな線も乗り入れています。

まずは生駒線のホームに向かいます。


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​生駒線ホームの簡易発車標(近鉄生駒,2680.7.2)

ほとんどの列車が普通電車の王寺行きだということで、発車標のようなものはなく、どちらの列車が先発かを示す表示器が設置されているのみでした。

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​1020系による王寺行き(近鉄生駒,2680.7.2)

5番線に王寺行きの1020系が停まっていました。生駒線ではワンマン運転が行われており、方向幕も「ワンマン 王寺」となっているのがわかります。
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​けいはんな線ホームへの中間改札(近鉄生駒,2680.7.2)

次はけいはんな線のホームへ!と思ったのですが、けいはんな線ホームへは中間改札がありました。
名古屋からの初乗りきっぷで地下鉄中央線まで乗越しでもされたら敵わんということでしょうか。


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​奈良線ホームからけいはんな線ホームを眺む(近鉄生駒,2680.7.2)

仕方ないので、奈良線ホームからけいはんな線を眺めます。
駅名標は近鉄の標準仕様ではなく、近未来的というかシュッとしているというか、そんな印象を与えるデザインになっていました。


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​けいはんな線ホームの発車標(近鉄生駒,2680.7.2)


発車標も、近鉄標準のディスプレイ式ではなくLED式でした。

車両も全く異なりますし、近鉄を知らない近畿圏外の人に「あれは近鉄とは違う会社線なんやで」と言っても疑わないんじゃないでしょうか。

≪下に続く≫


2.生駒から阪奈特急に乗る

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​奈良行きの特急(近鉄大和西大寺,2680.7.2)

​生駒から阪奈特急に乗りこみます。車両は近鉄22600系でした。

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​車内の様子(近鉄生駒〜学園前,2680.7.2)

車内の様子です。大阪難波発が16時台、近鉄奈良着が17時台と、帰宅ラッシュには少し早い時間帯でしたが、それでもそこそこの乗車率を確保していました。

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​学園前駅の様子(近鉄学園前,2680.7.2)

列車はまもなく学園前に着きました。駅名は帝塚山学園から来ているわけですが、この「帝塚山学」は、南海高野線の帝塚山駅の側にある「帝塚山学」とは別法人なんだそうですね。

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​大和西大寺駅の駅名標(大和西大寺,2680.7.2)

学園前を出ると、すぐに大和西大寺に到着です。結局この列車には10分も乗りませんでした。

なお、この大和西大寺は鬼のように転轍機があることで有名です。
≪下に続く≫
サイフもココロもハッピーに!ちょびリッチ

3.大和西大寺から京橿特急で大和八木へ

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​橿原神宮前行きの特急(近鉄大和西大寺,2680.7.2)

大和西大寺からは「京橿特急」と呼ばれる、京都と橿原神宮前とをに乗ります。車両は旧型で、近鉄お馴染みの「格差特急」となっています。

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​「橿原神宮前ゆき」の方向幕(近鉄大和八木,2680.7.2)

方向幕も白地に黒字だったり、「ゆき」まで含めていたりと時代を感じさせます。

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​車内の様子(近鉄大和西大寺,2680.7.2)

車内は阪奈特急に比べて空いていました。


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​大和八木駅の駅名標(近鉄大和八木,2680.7.2)

奈良線は左右に都市住宅が広がっていましたが、この区間は田畑が広がります。

15分ほどで大和八木に着きました。

≪下に続く≫


4.しまかぜで大阪難波へ

ここからついにしまかぜに乗ります。

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​「しまかぜ」を表示する発車標(近鉄大和八木,2680.7.2)

発車標にも「特急しまかぜ」の文字が踊ります。

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​大和八木駅に停車中の特急しまかぜ(近鉄大和八木,2680.7.2)

ついにきました!やっぱり他の系列とはひと味もふた味も違いますね。
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​デッキのロッカー(近鉄鶴橋〜大阪上本町,2680.7.2)

列車に入るとデッキがあり、ここにはロッカーがありました。


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​客室へと続く階段(近鉄鶴橋〜大阪上本町,2680.7.2)

反対方向には、客室へと続く階段があります。ダブルデッカーではありませんが、このように少し高いところに客室を設けることで特別感を演出しているのでしょうか。

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客室内の様子(近鉄鶴橋〜大阪上本町,2680.7.2)

客室内の様子です。今回は一番後ろの1号車に乗りました。1号車、2号車、5号車、6号車がこのようなつくりになっています。

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​座席の様子(近鉄大和八木,2680.7.2)

座席の様子です。新幹線のグランクラスと似たような見た目になっています。
座席は1人掛けと2人掛けとがあり、今回は1人掛けのほうに座りました。


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​操作ボタン(近鉄大和八木,2680.7.2)

座席には操作ボタンがついており、リクライニングや足がウィーンとあがるやつ(名前がわかりません)、読書灯などをワンスイッチで操作することができます。

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​カーテンの上下ボタン(近鉄大和八木〜鶴橋,2680.7.2)

それどころか、カーテンもボタンで動かせるようになっています。これはもう人間をダメにしようとしているに違いありません!(冗談)

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​床面の様子(近鉄大和八木〜鶴橋,2680.7.2)

床はカーペットになっており、落ち着いた空間を演出しています。

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​記念乗車証と特製おしぼり(近鉄大和八木〜鶴橋,2680.7.2)

乗車するとまもなくアテンダントの方がいらっしゃって、「大和八木からご乗車のお客様、ご乗車ありがとうございます」と言って記念乗車証とおしぼりを手渡してくださいました。

本当はブログに載せるし、後できっちり経費で落とすんだから他の号車もまわって素材を集めなければならないところなんですが、居心地が良すぎてなかなか身体が動きません。

気づけば鶴橋に到着ということで、慌てて他の号車にまわります。本当に、それくらい居住性に優れているんです。

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​3号車のカフェの様子(近鉄鶴橋〜大阪上本町,2680.7.2)

3号車はカフェになっています。この頃にはすでに閉まっていましたが、午後6時までは営業しているそう。大和八木着が17時47分なので、到着後一目散にカフェに向かえば無理なことはないです。


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​売店の様子(大阪上本町〜大阪難波,2680.7.2・アテンダントの方に許可を得て撮影)


売店の様子です。こちらは確か18時10分までの営業だったと思いますので、大和八木からでも十分使えそうです。

IMG_8903​4号車のコンパートメント席(大阪上本町〜大阪難波,2680.7.2)
4号車はコンパートメント席やグループ席となっています。人数分の特急券が必要ということですが、1人で6枚買えば1人で占領できるんでしょうか。

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遅くなりましたが、今回使った乗車券類です。

左が近ツーで買った「河内永和▶︎大阪難波」の船車券、右が「生駒▶︎大阪難波(経由:大和西大寺、大和八木)」の出札補充券です。

JRの場合は区間変更でもない限りかなり頭を使わないと出補になりませんが、近鉄の場合は出補にする気がなくても簡単に出補になるんですよね。

近鉄の出補で喜ぶのは初めだけで、慣れてくると「もう少しASKAの頭を良くしてよ」なんて思い始めてしまいます。


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​大阪難波駅の駅名標(近鉄大阪難波,2680.7.2)

名残惜しくも、終点の大阪難波に到着です。

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​大阪難波駅に停車中のしまかぜ(近鉄大阪難波,2680.7.2)

地下線のしまかぜは、地上で撮ったのとは違う輝きを放っています。

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​1号車を外から眺む(近鉄大阪難波,2680.7.2)

乗車した1号車を外から見ます。階段を登っただけあって、高い位置に座席がありますね。

この下のスペースは何なのでしょうか。そういえば、車内が「機関車が引っ張ってんじゃないのか?」ってくらい静かだったのですが、何か関係あるのでしょうか。

≪下に続く≫


5.まとめ

今回は近鉄大回りでしまかぜに乗車した模様をお届けしました。

今回は1,920円かかりましたが、生駒〜大和西大寺〜大和八木の部分を普通列車にすれば1,520円にまで抑えられるので、気軽にしまかぜを楽しむことができます。

が、一度こんなものに乗ってしまうと間違いなくもっと乗りたくなります。私がまさにそうです。もう次の遠征はしまかぜで伊勢志摩方面に決まりです。

それくらいの魅力が、しまかぜにはありました。