欧州の豪華列車・オリエント急行。ドレスコードなども存在するこの列車は、日本の四季島や瑞風を遥かに凌ぐ豪華さですが、この列車が30年余り前、パリから日本にやってきて日本列島を駆け巡ったという事実をご存じでしょうか。
 西洋の豪華列車が日本の鉄路を走ったのは、昭和の御代の終わりも近づいた昭和63年。企画立案や諸々の調整をしたのは国鉄やJRなどではなく、テレビ局であるフジテレビでした。

 列車は昭和63年9月7日にパリのリヨン駅を「オリエント急行・東京行き」として発車し、約3週間後の9月26日、香港の九龍駅に着きました。リヨン駅から実に14,600kmの旅路でした。
 その後、客車は香港の港で貨物線に積まれて日本に出航、10月6日に徳山下松港に到着しました。
 到着後は改造が施され、JR東日本品川運転所所属となった客車は10月17日、広島駅を東京行きの臨時列車として発ちました。
 列車は特段のトラブルもなく終点の東京に到着。「世界最長距離列車」としてギネスブックにも登録された豪華列車は、この後3ヶ月間、日本各地でツアー列車として運行されたあと、西洋へと回送されました。

 日本の鉄路を走るオリエント急行… 一度見てみたかったものです。

<参考>
Wikipedia (項中各文献含む)